「美少女図鑑」は、「街に美少女を増やそう」という宣言のもとに作られる、地方都市のフリーペーパー。
写真集としての高いクオリティを誇りながら無料で読者に配布するスタイルを確立し、現在では東京都を除く46の道府県で完全地域密着で運営されている。各地で発行後すぐに品切れになる人気ぶりで注目を集め、「幻のフリーペーパー」ともいわれている。フリーペーパーでありながらクーポンは一切つけず、女の子の写真のクオリティで勝負をするという、これまでにない特殊な形態が話題となっている。どのページをめくっても、そこに登場するのは地元の女の子、そして地元の風景。制作スタッフも地元のクリエイターが務めている。女の子の笑顔で地方都市を元気に、明るくする。「美少女図鑑」は、そんなフリーペーパー。
「美少女図鑑」は、「札幌美少女図鑑」や「沖縄美少女図鑑」というように、
全国各都市のそれぞれの配布エリア名が冠となる。これは、「その都市や地域で生活をしている女の子が登場する」という原則に基づく。そのため、配布先も完全地域限定。その街の美少女図鑑は、その街でしか手に入らない。そこには「女の子の写真を通して、街の魅力を再発見し、もっと自分たちの街を好きになってほしい」という想いが根底にある。便利な世の中になり、ネットオークションなどを利用すれば、どこにいても大抵のものが手に入る。そんな時代だからこそ、もう一度、「自分たちが住む街を意識してほしい」「身の回りにあるものを大切にしてほしい」。「美少女図鑑」は、それぞれの地域で愛されること、その街だけのオリジナルの存在であることを常に目指している。
「美少女図鑑」の誌面に登場する美少女モデルは、みんな街の女の子たち。そして、読者も同じ街の女の子たち。全国向けのファション雑誌と「美少女図鑑」が決定的に違うのは、モデルと読者がまったく同じ目線に立っているという事実。実際、誌面でモデルの背景として写っているのは、読者が普段暮らしている街の一角の風景。モデルもまた自分たち(=読者)と同じようなバックボーンを持ち、同じホームタウンで暮らし、同じようなショップで買い物をしている。もしかしたら、同じ学校に通っているかもしれない。まるで、「自分の暮らしている世界がまるごと雑誌になってる」というイメージ。ここに「美少女図鑑」にしかない「親近感」が生まれる。
「美少女図鑑」は、地方で暮らす女の子のためのフリーペーパー。「どうすれば女の子がもっと美しくなるか」「どんな表現を選択すれば、一人ひとりの個性が輝き、その子の素晴らしさを伝えられるか」というテーマで作品が撮り下ろされ、すべての誌面が制作されている。しかし、残念なことに、「美少女図鑑」というタイトルの印象や一方的な先入観から誤ったイメージを抱く男性は少なくない。ここで断言します。短期的な売上のために、女の子の肌の露出を増やして男性を喜ばせる、そんな企画に「美少女図鑑」は参加しません。女性に向けた、そして地方都市が活性化する、そんな企画を定期的にリリースしています。その例は、こちら>読者の女の子たちに応援してもらうためにも、そして彼女たちの信頼に応えるためにも、「美少女図鑑」には守り通さなければならない約束がある。「私も出てみたい」と読者が思えるメディアであり続けます。
多くの都市において、発行後1週間~10日程度で品切れとなってしまうほど人気の「美少女図鑑」。最新号の発行日に合わせてパネル展やヘアショーなどのイベントを開催するエリアも多く、各地で同時多発的な社会現象を起こしている。また、誌面に登場するモデルが直接「美少女図鑑」を配布するイベントは多くのファンを集め、モデルと読者の交流の場としても評価が高い。女の子たちの素直でやさしい笑顔は、確実に街を明るくしてくれる。現在も、全国各地で様々なイベントが企画されているが、あくまで主役は読者の女の子。企業や出資者だけが喜ぶような「女性を商品化するイベント」は決してやらない。常に「女の子が楽しく参加できる」目線で街を盛り上げる。それが「美少女図鑑」の大原則。
「美少女図鑑」がきっかけでデビューする読者モデルも増えている。これまで業界の目が届かなかった地方都市の女の子たち。各地の「美少女図鑑」に輝ける原石が登場しているかもしれない。これまで生まれた美少女図鑑出身タレントの代表例は、沖縄の二階堂ふみ、黒島結菜、鳥取の山本舞香、岡山の桜井日奈子、新潟の馬場ふみか、山田愛奈。彼女たちは現在、女優として映画やドラマ、CMなどで幅広く活躍している。地方発の「美少女図鑑」から羽ばたいたタレントは、読者たちの代表。その街に暮らす人々にとって「自分たちの街から誕生した有名人」だから、地域のみんなが街ぐるみで応援したくなる。様々なかたちで地域を盛り上げる一助となることに「美少女図鑑」の副次的・社会的な意義がある。
東京都を除く全国46の道府県で運営されている「美少女図鑑」。その運営形態で特筆すべき点は、どのエリアも「地元の企業が運営・発行している」ということ。比較的大きな規模の企業から中小企業に至るまで、放送局、写真館、デザイン会社など、実に多種多様な組織が日々努力と工夫を重ねて「美少女図鑑」を運営している。美少女図鑑は「首都圏で大当たりしたフリーペーパーの地域版を発行」という手法では、それぞれの街の”本当の地域性”を表現できないと考えている。地元の企業が、それぞれの個性をフルに発揮して自分たちだけの「美少女図鑑」を発行している。それにより、全国どこへ行っても、その街にしかないオリジナルな「美少女図鑑」を楽しむことができる。
「美少女図鑑」は、制作・運営者に対し、常に高いクリエイティビティ(創造性)と誌面のクオリティ(完成度)を要求するフリーペーパー。そのため制作にはプロのクリエイターが携わる(例えば、実際に誌面作りを行うクリエイティブ・ディレクター、スタイリスト、カメラマン、デザイナーなど)。この「美少女図鑑」制作スタッフは、どのエリアも「現地のクリエイターであること」が原則になっている。年齢や性別、職業、参加に至るまでの背景は様々だが「地元のクリエイターが作る」ということに「街の写真集」としての意義がある。
それぞれの街が、その街のやり方で、街ぐるみで創り上げる「美少女図鑑」。だからこそ、東京の受け売りではない、不純物の混じることのない「リアルな、その街の姿」を誌面で表現できる。